私が会社を始めた年に生まれた長男。だんだんと、大きくなるに連れて、私も仕事が忙しくなり、なかなか起きてるタイミングで会うことも少なくなってきた。
そのくらいのタイミングで幼稚園入園。どうやって関係を築いていこうかと考えた結果、朝起きてお弁当を作るということにしました。
私自身が好きなもの嫌いなもを意識するようになるし、美味しかった、不味かったという簡単なコミュニケーションが取れる。そして、朝が一番大変な妻の手助けにもなる。家族とのコミュニケーションとしては十分だと思って始めた。
料理はなんとなくできる方ではある、しかし、お弁当の世界は難しい。あの小さな箱の中に栄養バランス、彩り、量の加減、全てを詰めなくてはならない。私は冷凍食品が嫌いなので、全て1から作った。
大変なのは作ることだけではなく、朝早く起きることも大変。酒飲んで帰ってきて、辛い二日酔いの日も。自分で決めたことなので妻に起こしてもらいながらなんとかやっていた。
最初は四苦八苦した。いつも、おにぎりを残して帰ってくる。妻もなんでだろうねって話してた。結果、1つのおにぎりを2つに小さくしたら全部食べて帰ってきた。私は手が大きく、どうしてもおにぎりが大きくなってしまう。大きいおにぎりの雰囲気に負けてたんだなと笑
その他にも、これ美味しかったからまた作ってとか、これ食べれなかった、味が嫌いだったとか色々なことがわかった。お弁当ということにチャレンジしていなかったら、そんな些細なことに気付かなかっただろうなと思う。これだけでもやっててよかったと思う。
最初は1時間くらいかかっていたものも、だんだんと上達し30分くらいで仕上げることもできるようになった。長男が入園して、2年後には娘も入園。この頃にはもう、腕前もまぁまぁになっていた。2人前つくることなんて全く問題なし。
息子も大きくなり、卒園間近で最後のお弁当。まずは長男の3年間、お弁当を必死に作りあげたというのは感慨深い。最後の弁当の日、家に帰るとお手紙が。
ママへ、いつもお弁当ありがとう。
え?使ってたのパパだったの知ってるよね?まさかママだとおもってた?って笑
今までのコミュニケーションはなんだったのかと思ったけど、まぁ子供だし間違えたんだなということにしてたんだけど、2年後の娘の最後の手紙も
ママ、いままでお弁当ありがとう
うちの子たちがパパとママの違いを理解してなのかなって思いましたよね。
娘に聞いたんです、なんでパパが作ったのにママありがとうなの?って。
幼稚園の先生に、最後のお弁当だからママにお手紙書きましょうって言われた
なるほど。これで、私のお弁当コミュニケーションが無駄ではなかったことにも納得しました。
2人とも幼稚園が終わってからも、遠足などのお弁当はなぜか私の担当です。それも家族との暗黙のルールですが、妻が一番得をしたのかもしれません。