迫りくる冬との追っかけっこ

なんだかんだ暑いけど、だいぶん涼しい時間も増えてきました。
ビールの有難味が減るというか、弱冷房の仕事ぶりに舌を巻くというか、そんな時間が増えてきました。タオルケット一枚で寝ているとパトラッシュのことを思い出したりする早朝が増えてきました。
当然、Tシャツ一枚で大都会を歩き回る訳にもいかず、半年ぶりにベッド下の衣装ケースを引っ張り出すわけなんですが、ちょうどいい服がない。暑すぎず寒すぎずの服がない。
思わずスマホを手に取り電話帳を呼び出します。
子どものころ、衣替えの季節になると姉の服がわたしの手元におさがりしてきた。令和の今だって別におさがりしたっていいじゃないか。
すんなり交渉はまとまり、一週間もしたらダンボールが届く。思っていたより小さい段ボールが届く。なんか菓子折りというか、博多通りもんというか、にわかせんべいというか、そんなサイズの箱がきた。
映画セブンの最後ぐらい怪訝な顔で箱を開けると、ファン付きの作業着が入っていた。
真夏に外仕事でよく見かける、上半身の膨らむ、あの服。
いまググったら空調服っていうらしいです。
人の首じゃなくてよかった、じゃないんですよ。
憤怒の罪を背負ってすぐさま姉に電話します。
「寒くなる服がないって言いよったけん、買ってやったのに」

文責
misato asou

福岡県出身、ノンフィクションとミステリ読み、特技は千切り、得意戦法は右四間飛車、 ビールとポテトサラダのコンビを推してます。リトルトゥース。広報見習い。

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