コレのせいで楽しめないというものがある。
せっかく同総会が開催されてもいじめっ子が来ていたら楽しめない。せっかく旅行に出ても新幹線で酔っ払って大騒ぎしている人が横にいたら台無しになる。せっかく帰省しようにも可処分所得を上回る交通費にため息が止まらない。わたしはそういったものを避けて生きていきたい。なのでお盆はずっと部屋にいたのである。なのでお盆のせいでボケているのである。
夏休みという長い連休がわたしの働くという回路をさび付かせ、行動を鈍らせている。通勤電車に乗るのでさえ億劫で、18日の夜には翌日電車に乗りたくなさのあまり涙が頬を伝った。帰省というイベントをスキップし一日中ごろごろとnetflixを見ながらビールを飲んでいたことが災いしている。久しぶりのノンフィクションを買ってしらふの時間はそれを読んだ。さらに直木賞候補作も図書館の予約が回ってきた。候補に挙がってから予約しても数か月待ちである。とてもついていた。なんと文化的な生活だろうか。晴耕雨読とはよく言ったもので、耕しこそしなかったが麦の消費に一役買ったわけである。今の楽しみは来月に控えた二週連続の三連休である。
昨日久しぶりに出社して気が付いた。
十月に宅建の試験がある。
買った参考書は一頁も開いていない。そろそろ勉強を始めねばなるまい。
二週連続三連休の楽しみが霧散した。
お盆のせいでボケているのである。